漫画展示会を企画して分かった! 展示会を企画する時の3つのポイント
漫画はフツーに好きです。フツーに読みます。
そんなフツーな「いのやん」ですが、
漫画家さんの作品展示会を企画&開催してわかった企画の作り方
なかなか珍しい経験。
作品タイトルはここには書かないけど、某作家さんの「ほぼ」全ての作品を紹介した作品展。大阪の某デパートで開催してみました。
デビュー作からアニメ化された人気作品までのほぼ全部。
アニメ化されたといっても、「君の●は。」じゃないからね。
クラウドファウンディングとか、朝ドラ俳優さんが声優をしていたあのアニメ映画。その原作作家さんの作品展。
作品展には、たくさんのお客さんとファンの方々が来てくれて会場も盛況。おかげで良い展示会になったと思うんだ。
実は準備時間がほとんど無かったんだけど、たくさんの人が協力してくれての企画展。
ほんとうに良かった良かった。本当に感謝です。
そんなナイスな結果だったので、違う漫画作品の企画展もしたくなった「いのやん」
なんとかしたくて考えた&動いてみた。
「最初の作品展」+「2回目?に向けての動き」で、わかったことがあったんだ。
漫画作品展の企画を作る時にポイントが3つ!!
1.出版社選択を間違えない
2.概略だけでも組み立ててから企画交渉をする
3.展示のイメージ
1.出版社選択を間違えない
もし、作品展を企画したいなら内容を組み立てるのは、あなただよ。
誰もやってくれないよ。
誰かがした後はもうパッケージ化されていて、もう企画になってるからね。企画料だけでうん百万円以上のお値段がついちゃうこともあるんだよ。
特に超BIGな出版社の作品はなおさら。
超BIGな出版社は人気作品がたくさんあるはから、出版社自身でいっぱいイベントをしている。
講●社さんとか、集●社さんとか。イベント企画のパッケージ化は素早くてお高いよ。
あと、こちらから話をもっていっても、なかなか難しい。そりゃそうだよね、自社で作って全国にセールスした方が商売になるからね。
でもね、だからといって「いのやん」も簡単にはあきらめなかったんだ。
どうしたものか
② 過去の人気作品にアプローチする。
③ 出版元をしらべる
④ まんがに固執しすぎない。
結構、調べてうごいてみたんだ。
映画化されるとか、周年記念とか、手当たり次第に探してみると結構な数の作品があるもんで。それぞれにアプローチした。
でもね。
超BIGな出版社では、もう企画化が進んでいたり。
時間がかかりすぎたり、条件面が厳しすぎたり。かなり難しかった。残念。
小規模な出版社さんでは、忙しすぎるのか返事が帰ってこなかったりとか。
いろいろあたってはみたんだけど、結局2回目の作品展はしなかった。
何故かって?
残念だけど、いつまでもアタックし続けることでもできなくて。
デパートのお仕事としての企画展、企画決定の締め切りが有るんだよね。まあ当たり前だよね。
あと、必ず集客が見込めるのなら「まんが作品展」に固執するけれど、作品展は漫画だけじゃないからね。
ジャンルは何でもOKだからね。
あと、そこまで思い入れができるおススメな「まんが作品」が無かったからなんだ。(ん~、負け惜しみやん)
そうそう大事なコトを忘れてた。
まんが作品展を自分で企画するのなら、ある程度大きな出版社さんがいい。
「いのやん」がさせてもらった企画作品展も、今思えばそんな感じの出版社さん。
しっかりした規模&大き過ぎない出版社さんだったので、組織力+機動力。鉄壁ですね。
だから「いのやん」からの企画申し入れでも聞いてくれたんだよね。
そして思い入れができる作品だったのも良かったのだと思う。
あと、人気になったアニメの「原作作品展」ではなく、「作家さんの作品展」でお願いしたのが出版社さんの作家さんを大切にしたいという思いに、合致していたんだと思う。
それが他所さんからのオファーとの違いになって、OKしてもらえたんだと思っている。
2.展示内容案を組み立てて企画交渉をする
独自企画なんだから、先方と具体的な話をする段階までいけば、どんな事をしたいのか具体的に示す必要がある。
そして、勉強するからにはファンになるくらい調べたおす。
当たり前だよね。知らないと企画もできないし、選んだからには何か好きなポイントがあったからだよね。だから誰にも負けないくらい勉強してね。
もし入場料が必要な作品展示にしたいのなら、ファンに喜んでもらえる内容にしないといけないよ。だってお金もらうんでしょ。ここ大切。
でも、考えようによってはすっごく簡単なことなんだ。
自分もファンになってしまえばいいんだ。
ファンになちゃえば、自分が見たい内容=みんなが見たい内容。
そこを大切に守っていけばいいんだよ。
たとえ100点満点は無理でも100点目指してがんばれば、ファンの方々もわかってくれると思うよ。でも期待を裏切っちゃいけないよ!
原作本、関連書籍、ネット記事、そしてファンページ、このあたりを読みこんでね。
特にファンページは大事だよ。
で、「いのやん」はどうかって?
そりゃあもちろん。作家先生のファンですよ。
最初はそこまでじゃなかったんだけど、読み込んで読み込むほど、作品の良さがわかってくるんだよね。
そうするともうズッポリはまっちゃいまして。
ほとんどすべてが手書きの丁寧で優しい絵柄。それも魅力なんだけど、文章の流れと言葉の使い方がとっても上手で、ほんとうに美しいんだよね。
資料として作品を読み直す度に、思わず泣きそうになっちゃったりして。
だから、会場の展示内容は「いのやん」の希望が形になったもの。
凝り性の本領発揮。わけあって準備期間はたったの100日。超特急企画。
展示作品の紹介文も自分で考えて、出版社さんに確認してもらう。
会場構成から展示内容まで、That’s「いのやん’sワールド」結構な手間と時間がかかるけど、どこにもない「オリジナル企画」。
なかなかいいもんだよ。
3.展示のイメージ
どんなレイアウトや展示方法にするかまで、ある程度は考えてから企画書を作らないといけないよ。
(企画が通ったあとは、展示物1つ1つの配置をきっちりと考える必要がある。)
参考になるのは、やっぱりインターネット情報(画像検索)。
他所の展示内容をたくさん見ることができるので、イメージづくりに役立ちます。こう書くと大雑把な印象なんだけど、結構あたまもつかうんだよ。
会場エントランスの印象も考えたい。中の構成も考えたい。エントランスが有って、作家さんの紹介が有って作品ごとに展示。
紹介の順番も考えるし、漫画を紹介するにしても全ページを紹介すると大変なことになるからね。どのページを紹介して、キャプション(説明文)をどうするかかも考えないといけないよね。
会場の見せ方も考えるよ。入口から何が見えて何を見せないのか。
会場に入った段階で全部を見渡せないようにもしないといけない。
もちろん、会場で紹介する作品の並び順も考えた。
あえてデビュー作から順番にはしなかったんだ。
さらっと一瞥して終わるような展示内容にならないようにね。
見る人の感情にぐっとくる作品&ページを最初にレイアウトすることで、作品の良さを実感してもらうんだ。
涙腺がゆるんでしまって耐えていたお客さんもたくさん居たように感じます。
ほんとごめんなさい、あの順番ワザとなんです。
で、最後にメジャー作を紹介して。最初と最後が展示の山場。
ちなみに、作家さんのサイン入りタイトルパネルはこんな感じ。(わかりにくいけどサイン入りなんです)
今でも、デパ―トの従業員休憩所で大切に保管展示しています。
ほかのイベント実例も紹介しているよ。